都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会の情報をお伝えします。

令和元年度 夏季研究協議会(サマースクールin都留)

令和元年度 都倫研「サマースクールin都留」(夏季研究協議会)のご案内

1.日 時  令和元年7月25日(木)13:10~17:40(12:50受付開始)

2.会 場  都留文科大学3号館3203教室並びに1号館1111教室(書道教室)
           山梨県都留市田原3-8-1

          地図はこちら→https://www.tsuru.ac.jp/access.html
          交通: JR中央線特急大月駅(新宿より60分)→富士急行線都留文科大学前駅(22分)下車→徒歩5分

3 内 容
   (1) 13:15~14:30 学術講演(3号館3203教室):

      「グローバルな時代の教育行政」 都留文科大学学長  福田 誠治 先生
   (2) 14:50~16:20 公開授業(1号館1111教室:書道教室):

      「社会科教育学」 都留文科大学教授  西尾 理 先生
   (3) 16:30~17:10 記念講演:

      「私と都倫研」 都留文科大学教授  西尾 理 先生
   (4) 17:20~17:30 事務連絡
  *希望者は、9:10-10:40「公民科教育法」(学生による「倫理」の模擬授業:ソクラテス)も参観可。直接、1号館1111教室(書道教室)にお越し下さい。

4.年会費 2,000円(当日受付)
  *当研究会は個人会員制です。学生の方は無料となります。

5.交通のご案内
 〈往き〉
  新宿10:30発かいじ5号→大月11:28着→11:48発富士急行特急→都留文科大学前12:03着
  新宿11:30発あずさ13号→大月12:28着→11:46発富士急行特急→都留文科大学前13:04着
 〈帰り〉
  都留文科大学前18:06発富士急行特急富士回遊20号→新宿19:27着
  都留文科大学前22:26発富士急行→大月22:55発→高尾23:38発→新宿00:03着

6.お問い合せ   事務局  菅野功治(かんのこうじ)
     東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
            E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
    ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
    ※事前申し込みは不要です。
    ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。
 *研究会の活動については都倫研ホームページ http://www.torinken.org/ をご覧下さい。

 ◆学術講演講師プロフィール◆
1950年生まれ、都留文科大学学長兼副理事長。研究テーマは「人間形成論」、教育哲学/比較文化専攻。ソビエト教育学を一貫して研究。とりわけ、1920年代の新教育の理論をテーマとした。近年は、教育分野における民族問題、とりわけ言語権について研究してきた。2005年以降、フィンランドの教育を集中的に研究している。また、2008年よりデンマークの教育研究に広げている。この4年間は、都留文科大学学長として、日本の大学で初めてとなる学部で国際バカロレア教員基礎資格を取得し、英語で教育する国際教育学科を新設した。著書は、『競争やめたら学力世界一』(朝日新聞出版、2006年)、『格差をなくせば子どもの学力は伸びる』(亜紀書房、2007年)、『競争しても学力行き止まり』(朝日新聞出版、2007年)、『子どもたちに「未来の学力」を』(東海教育研究所、2008年)、『フィンランドは教師の育て方がすごい』(亜紀書房、2009年)、『こうすれば日本も学力世界一』(朝日新聞出版、2011年)、『フィンランドはもう「学力」の先を行っている』(亜紀書房、2012年)、『国際バカロレアとこれからの大学入試改革』(亜紀書房、2015年)、『ネオリベラル期教育の思想と構造』(東信堂、2017年)など。
◆学術講演要旨◆
近代、学校教育は「内政」の重要な柱で、国民そのものを形成しようとした。グローバルに人が動く時代になると、それにふさわしい教育像が形作られる。これを企画することになるのは、国際経済機構であるOECDである。画期点は1995年のWTOであり、義務教育もまたサービスとして商品化されることになった。いかにして、各国の教育行政に入り込み、議会の審議や学会の審査を受けることもなく、行政的・命令的な手法で世界の教育行政が作り変えられていくのか、そのことを問題にしてみる。
◆公開授業及び記念講演講師プロフィール◆
1988年度から都立高校教諭。代々木高校三部制、小平西高校、六郷工科高校デュアルシステム科、小金井工業高校、国分寺高校、国際高校において、現代社会、政治・経済、倫理、世界史、地理等を担当。その間、東京都教育研究員(2000年度)、大学院派遣研修(上越教育大学大学院:2002~2004年度)。2017年度より都留文科大学文学部社会学科教授、2018年度より同、教養学部地域社会学科教授。
◆公開授業及び記念講演学術講演要旨◆
 都倫研には、政治・経済で採用されたにもかかわらず、新採1年目から参加させていただいた。例会だけではなく、分科会があり、そこで教材化の方法、さまざまな文献、知見などを学ばせてもらってきた。公開授業や研究発表、研究部長や事務局長も経験させていただき、気がつけばもう31年の月日がながれていた。今回の公開授業は、社会科教育学という講座である。都倫研で学ばせていただいたことも踏まえて、学生に資するような授業を展開したいと考えている。また講演では、都倫研との関係を中心に、自らがどんな課題を追求してきたか、これから追求していくのかをお話ししたいと思っている。

令和元年度 都倫研総会ならびに第一回研究例会

令和元年度 都倫研総会ならびに第一回研究例会

1.日 時  令和元年6月15日(土)13:30~17:00(13:15受付開始)

2.会 場  首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス
       東京都千代田区外神田1-18-13秋葉原ダイビル12階1202室
       交通:JR秋葉原駅 電気街口 徒歩1分 ほか

3.内 容 (1) 記念講演 (13:30-14:30)

          『都倫研への期待』

              帝京大学 教育学部教授 増渕 達夫 先生

      (2) 令和元年度総会(14:40-15:10)

      (3) 学術講演(15:20-16:50) 

        『高校新科目「公共」について ―哲学の視点から―』
             武蔵野大学 グローバル学部教授

                        一ノ瀬 正樹 先生
      (4) 事務連絡等(16:50-17:00)

4.年会費 2,000円(当日受付)
      ※当研究会は個人会員制です。ご参加には年会費を納入いただいております。

5.お問い合せ   事務局  菅野 功治(かんの こうじ)
         東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
            E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
      ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
      ※事前申し込みは不要です。
      ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。

◆記念講演講師プロフィール◆
昭和57年度から都立高校教諭。「倫理」、「現代社会」、「政治・経済」などを担当。平成7年度及び8年度は都倫研及び全国高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会(全倫研)事務局長を経験。平成11年度から東京都教育委員会指導主事等として、三宅出張所、指導部高等学校教育指導課、指導企画課、人事部試験課、学校経営支援センターなどで勤務。指導部長、教育監(東京都教職員研修センター所長兼務)などを経て、平成31年4月から現職。
◆記念講演要旨◆
私は、教員として採用された年から都倫研で勉強させてもらってきた。都倫研では、教科指導や生徒指導はもとより、教員としての在り方など多くのことを学ばせていただいた。学習指導要領改訂期の今、教育課程全体の中での各教科等の位置付けを確認し、各研究団体の求心力を高め、その存在意義を広く主張できる絶好の機会であると考える。都倫研が創設以来果たしてきた役割や実績を踏まえ、更なる発展に向けた議論のための情報提供になれば幸甚である。
◆学術講演講師プロフィール◆
1957年生まれ。茨城県立土浦第一高等学校卒業、東京大学文学部卒業、東京大学大学院哲学専攻博士課程修了。博 士(文学)。東京大学名誉教授・オックスフォード大学名誉フェロウ・武蔵野大学グローバル学部教授(哲学)。和辻哲郎文化賞中村元賞などを受賞。おもな著書に、『死の所有』東京大学出版会、2011年、『確率と曖昧性の哲学』岩波書店、2011年、『放射能問題に立ち向かう哲学』筑摩選書、2013年、『英米哲学入門』ちくま新書、2018年など、 論文に"Normativity, probability, and meta-vagueness" (Synthese, 194:10, 3879-3900, 2017)など。
◆学術講演要旨◆
 哲学教育についての私の立場を簡単に述べた上で、高校新科目『公共』について、指導要領などの検討委員を務めた経験を踏まえて、哲学の視点から検討を加える。とりわけ、「公共」三部構成の最初である「公共の扉」の部分に焦点を当てて、哲学研究者の視点から、どのような点に注意すべきか、どのような意味で将来の改善可能性を期するべきか、を論じたい。たとえば、領土問題や憲法の扱い、死生の問題の扱い方、人間規定と優生思想の問題、そして、義務論と功利主義の対比の問題、などを取り上げたい。岩波書店『思想』2019年3月号掲載の拙論に基づいて、論を展開する予定である。


会費納入ご協力のお願い


 研究会の運営には、会員の皆様からの会費納入のご協力が不可欠となっております。総会・例会にご出席の折に承っておりますが、なかなかご出席になれない会員様にお願いするのは心苦しいところがありますが、ご案内送付や紀要の送付をさせていただきたいと思いますので、なにとぞよろしくお願い申し上げます。なお恐縮ですが振込手数料はご負担ください。
      みずほ銀行 東青梅支店 (普)1675084
      東京都高等学校 倫理 現代社会 研究会

 

 

平成30年度 第3回研究例会のご案内

1.日 時  平成31年2月4日(月)12時50分~17時30分
2.会 場  国立東京工業高等専門学校 専攻科棟(8棟)1階 マルチメディア教室
    〒193-0997 東京都八王子市椚田町1220-2
    交通 京王線「狭間」駅(準特急停車)下車 徒歩5分
            京王線めじろ台」駅(準特急停車)下車 徒歩15分
      (詳細は、同校HP・アクセス)
      https://www.tokyo-ct.ac.jp/school_summary/access/
3.内 容
      12:35  受付開始(マルチメディア教室前)

      12:50~14:20 公開授業(90分授業)
      「絵本を用いた哲学対話の授業」(予定)(第1学年「現代社会論」)
        国立東京工業高等専門学校 准教授 村瀬智之 先生

      14:30~15:40 学術講演第1部及び公開授業についての研究協議
      「「子どもの哲学」および哲学対話実践の意義とその背景について」
        国立東京工業高等専門学校 准教授 村瀬智之 先生

      15:50~17:20 学術講演第2部
        「倫理を「教える」ことの困難」
            千葉大学名誉教授 髙橋久一郎 先生

      17:20~17:30 事務連絡・閉会

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及団体です。
※事前申し込みは不要です。
※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい(学生無料)。
※お問い合わせ先:東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」事務局
東京都立西高校   tel 03-3333-7771   fax 03-3247-1340
菅野功治(かんのこうじ)
                            E-mail kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
■公開授業について■(村瀬智之先生より)
 本校は二学期制で後期最後の授業となります。絵本を用いた哲学対話を行う授業を見ていただきます。見ていただく、というよりは、実際の学生たちの対話に混ざって頂き、哲学対話の授業を体験して頂くかたちにしたいと思っています。周囲から「傍観者としてただ見ている」のは原則禁止としたいと思います。ですので、できれば最初からお越し頂き授業を御覧ください。また、途中参加の方は、テーマとなる絵本『ともだちや』(内田麟太郎(作)・降矢なな(絵)、偕成社)の内容を予めご覧頂いてご参加ください。(インターネットで内容はご覧いただけます。)
■学術講演第1部講師プロフィール■
村瀬智之(むらせ・ともゆき) 1980年生。千葉大学大学院人文社会科学研究科終了。博士(文学)。東京都の公立中学校・高等学校の非常勤講師等を経て、現在、東京工業高等専門学校一般教育科准教授。
共著、分担執筆に、『この世界のしくみ 子どもの哲学2』(河野哲也、土屋陽介、神戸和佳子、松川絵里との共著)、毎日新聞出版、2018年。「どうすれば授業で考えることができるのだろうか」、『高校倫理の古典でまなぶ 哲学トレーニング1』(直江清隆編著)、岩波書店、2016年等。監訳に、デイビッド・ホワイト『教えて!哲学者たち-子どもとつくる哲学の教室(上)(下)』(上田勢子・山岡希美訳)、大月出版、2016年。
また、近刊として、都倫研の『「公共の扉」をひらく授業事例集』(東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会編、清水書院、2018年)に「「公共」の新しい授業方法と評価」を書かせて頂いた。

■学術講演第1部講演内容■(村瀬智之先生より)
演題:「「子どもの哲学」および哲学対話実践の意義とその背景について」
内容:新学習指導要領でも注目されている哲学的な議論手法として「子どもの哲学(Philosophy for Children)」を取り上げ、その概観、理論や意義について、特に日本国内での受容や教育現場における応用を中心にとりあげ検討する。
■学術講演第2部講師プロフィール■
高橋久一郎(たかはし・きゅういちろう)1953年生。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。山形大学人文学部助教授、千葉大学文学部教授を経て、現在千葉大学名誉教授。ギリシア哲学・現代倫理学
著・編・監訳書に『応用倫理学の転換』(ナカニシヤ書店)、『岩波応用倫理学講座7 問い』(岩波書店)、『アリストテレス 何が人間の行為を説明するのか?』(NHK出版)、フィリッパ・フット『人間にとって善とは何か?』(筑摩書房)、『アリストテレス全集2 (分析論後書)』(岩波書店)など。

■学術講演第2部講演内容■(髙橋久一郎先生より)
演題:「倫理を「教える」ことの困難」
内容:現代社会は、自分が生まれた「共同体」で成長することが、ほぼそのまま大きな「生き方」の枠組みとしての倫理を学び身につけることでありえたギリシア世界からはかなり遠く隔たってしまった。現代においては、一方では「生き方」はさまざまであることを認めながら、他方では、典型的には「忖度」をはじめとした、かなりの強制が働いている。いわゆる「相対主義」が、現代においては、単に知的に興味深い立場である以上に、ある場合には「正当なことに」、そしてある場合には(自らの立場を「絶対化」するために)「不当にも」、具体的な問題との関わりで主張されており、むしろ主流であるとさえ言えるかもしれない。私は、最も根本的な場面では「相対主義」は誤りであると考えているが、それだけに扱いが困難である。この問題を、村瀬氏の提題との関わりをつけながら考えてみたい。

 

平成30年度 冬季研究協議会のご案内

平成30年度 冬季研究協議会のご案内


1.日 時  平成30年12月26日(水)13:30~17:30(13:15受付開始)
2.会 場  首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス
           東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階1202室
           交通:JR秋葉原駅 電気街口 徒歩1分 ほか
       *オフィスビルのため掲示物等貼りだせません。エレベーターで直接12階までお越しいただき、案内表示に従っておいで下さい。
3 内 容
    (1)13:30~15:20 読書会: カント 『道徳形而上学原論』(篠田英雄訳:岩波文庫
             レポーター  東京都立紅葉川高校   渡邊 安則 先生
             (レポーターからの案内文は  http://www.torinken.org/torinken/181226.pdf
    (2)15:30~17:20 新学習指導要領についての学習会
            アドバイザー 文部科学省教科調査官(倫理担当) 澤田 浩一 先生
        ①新学習指導要領・新科目「公共」の「公共の扉」の指導事例の研究 (15:30~16:50)
          *都倫研編著「『公共の扉』をひらく授業事例集」(清水書院)から、授業事例を取り上げて検討します。購入済みの方はお持ち下さい。当日販売もします。
        ②新学習指導要領・「倫理」の方向性(教科書のイメージなど)について(17:00~17:20)
    (3)17:25-17:30 事務連絡等
4.年会費 2,000円(当日受付)
    ※当研究会は個人会員制です。ご参加には会費を納入いただいております。
5.お問い合せ   事務局  菅野功治(かんのこうじ)
          東京都立西高校   tel 03-3333-7771   fax 03-3247-1340
                            E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

        ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
        ※事前申し込みは不要です。
        ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。

*研究会の活動については都倫研ホームページ http://www.torinken.org/ をご覧下さい。

 

平成30年度 都倫研 第二回研究例会のご案内

1.日 時  平成30年11月20日(火)14時20分~18時00分

 

2.会 場  東京都立三鷹中等教育学校

       〒181-0004 東京都三鷹市新川六丁目21番21号

       交通 JR中央線 三鷹駅吉祥寺駅よりバス 

       京王線 調布駅・仙川駅よりバス 

       いずれも、「三鷹中等教育学校」下車

       (詳細は、同校HP・アクセス)     http://www.mitakachuto-e.metro.tokyo.jp/site/zen/entry_0000002.html

 

3.内 容

  13:50~    受付開始 (中棟4F・視聴覚室前)

  14:20~15:10 公開授業 「カントの義務論」

          (北棟2F・4学年C組)

       東京都立三鷹中等教育学校 主任教諭 石浦 昌之 先生

  15:30~15:50 授業についての研究協議

  16:10~17:40 学術講演 

       「カントと幸福の問題

         ―なぜカントは功利主義者ではありえなかったのか」

              上智大学文学部 教授 寺田 俊郎 先生

  17:50~18:00 事務連絡・閉会

 

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及団体です。

※事前申し込みは不要です。

※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい。学生無料。

※お問い合せ   事務局  菅野功治(かんのこうじ)

             東京都立西高校   tel 03-3333-7771   fax 03-3247-1340

                E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

 

■公開授業について■(石浦昌之先生より)

 西洋近代思想の山場であるカントを取り上げます。前時で、経験論・合理論を批判・統合した認識論を学習し、本時では「人は何をなすべきか」という道徳論を扱う予定です。性善説・理想主義的なカントの義務論は日本の道徳教科書でもお馴染みです。一方、動機を重視するカント道徳は、結果を重視する功利主義の道徳と対立します。授業の後半では思考実験を取り上げて、両者の立場の違いについて対話を行います。

  

■講師プロフィール■

略歴:1991年 京都大学大学院文学研究科(哲学専攻)博士課程学修退学、1992年 洛星中学・高等学校教諭、2001年 明治学院大学助(准)教授、2004年 大阪大学文学研究科(文化形態論専攻)博士後期課程修了(文学博士)、2010年 上智大学教授(現職)。研究分野イマヌエル・カントの実践哲学、近現代の実践哲学、臨床哲学。著作:『世界市民の哲学』(共編著)晃洋書房、2012年、『哲学カフェのつくりかた』(共著)大阪大学出版会、2014年、『グローバル化時代の人権のために――哲学的考察』(共編著)上智大学出版、2017年、スティーヴン・ダーウォル『二人称的観点の倫理学――道徳・尊敬・責任』(共訳)、法政大学出版局、2017年など。

  

■講演要旨■(寺田俊郎先生より)

「カントと幸福の問題――なぜカントは功利主義者ではありえなかったのか」

カントは幸福を批判したという誤解はもはや過去のものでしょうが、カントは幸福を軽視していたという誤解はまだまだ根強いのではないでしょうか。道徳的によい人間であるだけでは最高善とは言えず、道徳的によい人間が幸福でもあることこそが最高善だと考えたこと一つとってみても、カントが幸福というものにきわめて高い価値を置いていたことは明らかです。にもかかわらず、カントはその幸福が道徳の原理にはなりえないと主張しました。なぜでしょうか。この報告では、カントが幸福、幸福を慮る思慮(賢慮、怜悧)、幸福への手段に関わる実用的判断などを高く評価していることを確かめたうえで、カントが幸福を道徳の原理とは見なさなかった理由を見極め、そうすることを通じてカントの道徳論の全容をいっそう明確にすることを試みます。最近の「二人称的観点」(スティーヴン・ダーウォル)に基づくカント解釈にも触れる予定です。

 

平成30年度 都倫研 夏季研究協議会のご案内

平成30年度夏季研究協議会のご案内

1.日 時  平成30年8月24日(金)13:30~17:30(13:15受付開始)

2.会 場  首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス
            東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階1202室
         (地図はこちら
         交通:JR秋葉原駅 電気街口 徒歩1分 ほか
         *オフィスビルのため掲示物等貼りだせません。エレベーターで直接12階までお越しいただき、案内表示に従っておいで下さい。

3.内 容
   (1)13:30~15:10 読書会: デカルト省察』(山田弘明訳:ちくま学芸文庫
            レポーター  東京都立町田高校  久世 哲也 先生
          (レポーターからの案内文はこちら
   (2)15:20~17:25 主体的・対話的な倫理学習についての研究協議
               担当  かえつ有明高校  古賀 裕也 先生
       ① 哲学対話ワークショップ (15:20~16:30)
          小グループをつくり、われわれ自身が哲学対話を行ってみます。その後、自分たち自身でその対話について振り返っていきます。
       ② 対話を生かした様々な学習方法について (16:35~17:25)
          哲学対話を現場の授業に取り入れる際の留意点や、哲学対話以外の様々な生徒参加型の授業の進め方について報告を頂き、皆さんで検討したいと思います。
   (3) 17:25-17:30 事務連絡等

4.年会費 2,000円(当日受付)
    ※当研究会は個人会員制です。ご参加には会費を納入いただいております。
5.お問い合せ   事務局  菅野功治(かんのこうじ)
     東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
            E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
    ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
    ※事前申し込みは不要です。
    ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。

*研究会の活動については都倫研ホームページをご覧ください。
       

 

平成30年度 都倫研総会ならびに第一回研究例会のご案内

平成30年度 都倫研総会ならびに第一回研究例会のご案内

1.日 時  平成30年6月30日(土)13:30~17:00(13:15受付開始)

2.会 場  東京大学教育学部附属中等教育学校 総合教育棟中会議室
                〒164-8654 東京都中野区南台1丁目15番1号
                交通 JR新宿駅西口交番上から京王バス永福町行または佼成会聖堂行
                  「東大附属」または「南台一丁目」(新宿方面からのみ)下車、徒歩1分ほか
                (詳細はhttp://www.hs.p.u-tokyo.ac.jp/access/

3.内 容 (1) 記念講演「グローバル化する世界における宗教をどう教えるか」(13:30-14:30)
                東京都立大森高等学校(定) 黒須 伸之 先生
       (2) 平成30年度総会(14:40-15:10)
       (3) 学術講演「対話の解釈学」(15:20-16:50)
              高千穂大学 人間科学部教授 齋藤 元紀 先生
       (4) 事務連絡等(16:50-17:00)

4.年会費 2,000円(当日受付)
      ※当研究会は個人会員制です。ご参加には会費を納入いただいております。

5.お問い合せ   事務局  和田倫明(わだみちあき)
      産業技術高専荒川キャンパス tel 03-3801-0145 fax 03-3801-9898
                   E-mail mwada@gakushikai.jp
      ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
      ※事前申し込みは不要です。
      ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。

◆講演講師プロフィール◆
齋藤元紀(さいとう・もとき)1968年生。法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程中退。法政大学・首都大学東京立教大学等兼任講師を経て、現在高千穂大学人間科学部教授。専門は、哲学・倫理学・思想史。
著書に『存在の解釈学―ハイデガー存在と時間』の構造・転回・反復』(法政大学出版局、2012年)、『始まりのハイデガー』(共編著・晃洋書房、2015年)、『連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦』(編著・講談社、2015年)、『ハイデガー哲学は反ユダヤ主義か』(共編著・水声社、2015年)、『21世紀の哲学をひらく』(共編著・ミネルヴァ書房、2016年)、『終わりなきデリダ』(共編著・法政大学出版局、2016年)など。
◆講演内容◆
 「対話」も「解釈学」も、哲学では古来より長い歴史をもつが、現代哲学の主要な潮流の一つである「哲学的解釈学」にも「対話」の精神は息づいており、他方、近年教育現場や市民活動において高まりをみせる「哲学対話」にも「解釈学」の営為を認めることができる。そこで「対話」と「解釈学」の交錯点に目を向け、われわれの思考の経験とは何か、またそのさいの教育(=教養・形成)とは何かについて、あらためて考えてみることにしたい。


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