都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「公共」研究会の情報をお伝えします。

紀要58集および年会費について

(1)都倫研紀要第58集について

 令和元年度の紀要第58集が完成しました。

 各都立高校には、公民科・地歴科教員宛に送付します。

 各会員のみなさまには、総会や例会で配布するのが通例でしたが、昨今の情勢から、直接送付させていただきたいと思います。送料は不要です。都立高校の先生も個人用にご希望があれば、同様に送付します。

 つきましては、ご希望の方は、下記アドレスまで、件名「紀要58集希望」として、送付先をお知らせください。自宅でも勤務先でも構いません。いただいた情報は、今回の紀要発送のみに使用します。

 mwada@gakushikai.jp

 なお、最近のバックナンバーは残部がありますので、ご希望でしたら同梱いたします。お問い合わせください。

 

(2)会費納入のお願い

 都倫研は個人会員の年会費制(2000円)をとっており、総会や例会の折に納入いただいておりますが、本年度はリモート開催が多くなり、納入いただく機会を逸しております。度重なるお願いで恐縮ですが、年会費のお振込をいただければ、ありがたく存じます。

 みずほ銀行 東青梅支店 普通 1675084

 東京都高等学校 倫理 現代社会 研究会

大変恐縮ですが、振込手数料はご負担ください。

 

 本年度は大変な状況の中、ご参加いただいた皆様のおかげで、研究活動を継続することができました。次年度も、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

令和2年度 第2回研究例会のご案内

 

                                                                                                                         2都倫研第4号

                                                                                                                     令和3年2月17日

公民科教諭(全・定)殿

地理・歴史科教諭(全・定)殿

                                                              東京都高等学校公民科 「倫理」「現代社会」研究会

                                                                    会長 山本 勇 (東京都立町田総合高等学校長)

 

                                      令和2年度 第2回研究例会のご案内

 

厳冬の候、先生方には益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃より当研究会の活動のために格別のご支援とご高配を賜り、心より御礼申し上げます。

さて、都倫研では下記のように第2回研究例会を開催いたします。現時点で緊急事態宣言が解除されておりませんので、基本的にはzoomを利用したリモート開催とします。内容としては、「コロナ」を扱った授業実践報告や学術講演会を予定しています。万障お繰り合わせの上ご参加くださいますようお願い申し上げます。

                                             記

 

 

1.日 時 令和3年3月13日(土)13時20分~17時00分

2.会 場 オンライン会議(ZOOM利用)を基本とします。

*zoomの利用が難しい方は、以下の会場にお集まりください。

                     東京都立西高等学校 東京都杉並区宮前4-21-32 1年G組

                     交通:京王井の頭線久我山駅 徒歩10分

3.内容

  13:20~14:40 録画による公開授業及び研究協議

                                       「新科目「公共」を意識した授業「政治・経済」の最終回」

                                            千葉県立東葛飾中学校・高等学校 教諭 内久根 直樹 先生

  *レジュメはこちら→ http://michi-aki.sakura.ne.jp/torinken/uchikune0313.pdf

 14:45~15:15 教育実践報告会

 「ミネルヴァのふくろうが飛び立つ前に~オンライン哲学カフェの実践を通して~」

                                                                   中央大学附属中学・高等学校 川北 慧 先生

 「コロナに関わる誹謗・中傷問題について」

                                                                 東京都立雪谷高等学校 教諭 百瀬 雅治 先生

 15:20~16:50 学術講演

                               「普遍的連帯への歩みはどうして生じないのか」

                                                                                               社会学者 大澤 真幸 先生

 16:50~17:00 事務連絡・閉会

4.オンライン参加の方法(開催の前にZOOMのインストールをお願いします)

3月10日(水)までに、QRコードから参加の事前登録をしてください。(Googleフォーム)

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登録していただいたメールアドレスに、ZOOMのミーティングID・PWを連絡いたします。

自宅のパソコン等を利用して、こちらのURLから事前登録することもできます。

 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSejyuLBAKqB7xLDXDDVkcpce8UdP1Q5giz48fw3XVY_CxGwsA/viewform

(都立学校のパソコン(TAIMS等)からはアクセスできません)

5.お問い合せ            事務局 菅野功治(かんのこうじ)

                                                東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340

                                                 E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体ですので、都立高の先生方は「内国研修」でご参加可能です。(オンライン参加は、「自宅から自宅への移動」としてお届け頂き、半日の振り替えが付きます。)

 

■録画による公開授業要旨■(内久根先生より)

第3学年の必修科目「政治・経済」(320名)の授業の最終回。政治や経済に関することは「わからないなら語るな」と言われることがある。果たして、語ることができないことには沈黙をしなくてはいけないのだろうか。否。そうではなく、関心をもつ機会を与え、わかろうとするモチベーションを高めさせ、世界の理解のための言葉を提供することこそが授業実施者には求められているのではないだろうか。生徒を政治や経済から撤退(withdraw)させるのではなく、生徒に未来をともに描く(draw with)存在になってもらうことを意図に授業を構築することは「公共」にもつながるだろう。未来を語る最終回から、これからの授業について参加者とともに描きたい。

 

■学術講演講師プロフィール■(大澤先生)

社会学者。1958年、長野県松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科卒。社会学博士。千葉大学助教授、京都大学大学院教授等を歴任。著書に、『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞)、『自由という牢獄』(河合隼雄学芸賞)、『〈世界史〉の哲学』等。個人思想誌『Thinking「O」』主宰。

■学術講演要旨■(大澤先生より)

コロナ禍は世界中の人々に、国民や国家の境界線をこえた普遍的な連帯、人類レベルの連帯が必要だということを教えた。誰もが、人類が生き延び、今後も繁栄し続けるには、やがては国民国家を超えた世界共和国のようなものが建設しなくてはならない、ということを理解した。にもかかわらず、実際に、現在起きていることは、こうした理解とは真逆のことである。国民国家のエゴイズムの強化や階級的な格差の拡大。どうして、誰もが理解していることとは正反対のことが起きてしまうのか。その根本的な原因はどこにあるのかを考える。

令和2年度 冬季研究協議会のご案内

令和2年度 冬季研究協議会のご案内

  

1.日 時      令和2年12月26日(土)13:00~16:55(12:45受付開始)

 

2.会 場      東京都立大学秋葉原サテライトキャンパス

       東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階1202室

         https://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

       交通:JR秋葉原駅 電気街口 徒歩1分 ほか

       *オフィスビルのため掲示物等貼りだせません。

        エレベーターで直接12階までお越しいただき、

        案内表示に従っておいで下さい。

 

3.内 容      13:00~14:20 読書会:

       『超読解!はじめてのヘーゲル精神現象学」』

        (竹田青嗣+西研講談社現代新書)

        レポーター:東京都立小平南高等学校 指導教諭 岡田 信昭 先生

 

       14:30~15:20 新科目「公共」の「公共の扉」の指導事例の研究会

                      事例①  「宗教と食文化をめぐって」

                                東京都立稔ヶ丘高等学校 主任教諭 照井 恒衛 先生

                      事例②  「青年期の課題」

                                東京都立杉並高等学校   主任教諭 伊藤 昌彦 先生

 

      15:30~16:45 新学習指導要領についての講演

                        文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官

             国立教育政策研究所教育課程研究センター

               研究開発部 教育課程調査官 飯塚 秀彦 先生

 

      16:45~16:55  事務連絡・閉会

 

  • 今後の新型コロナウイルスの流行状況等により、中止となる場合がございます。その場合は、下記の本研究会のホームページ等でご連絡する場合があります。

    http://torinken.hatenablog.com/

 

■読書会要旨■(指導教諭 岡田 信昭 先生)

 原書全訳は膨大かつ難解なので、分かりやすい抄訳を使います。全訳は時間の都合上使いませんが、関心のある方は、全訳の他に下記の文献を参考にしてください。

・全訳は,牧野訳(未知谷)は注が豊富で一押しですが高価。熊野氏の新訳(ちくま学芸文庫)が好評です。樫山訳(平凡社,河出)は逐語訳で難解。金子訳(岩波)は立派です。

高知大学紀要 原崎道彦「ヘーゲル精神現象学』饒舌訳の試み」2~6。ダウンロードできる部分訳です。直訳は不可能と主張する氏の工夫された分かりやすい日本語です。決めていませんが、補足に4(知覚)と6(精神)をdlしてください。

・『ヘーゲル用語辞典』未来社 思想の体系をもとに,大項目を解説した読む事典です。

ヘーゲル自身の出版広告文から

「『精神現象学』は学への準備を考察する哲学の第一の学となる。さまざまな精神の形態を旅路の宿駅として自らのうちに含み、この旅路を経ることによって、精神は純粋知あるいは絶対となる。考察されるのは、意識、自己意識、観察し行為する理性、人倫的、教養的、道徳的な精神としての精神そのもの、最後に様々な形式における宗教的な精神である。一見,混沌のごとくに現れる精神の諸現象の豊かさが一つの学的な秩序へともたらされ、この秩序によって精神の諸現象がそれらの必然性に従って叙述される。」

 

■講演講師プロフィール■(飯塚 秀彦 調査官)

 平成6年群馬県公立高等学校教員として採用。人事交流による3年間の中学校勤務などを経て、平成31年4月より国立教育政策研究所の高等学校公民科「倫理」及び中学校、高等学校の道徳教育を担当する教育課程調査官。文部科学省教科調査官を併任。

■講演要旨■(飯塚調査官より)

 新学習指導要領では、共通必履修科目「公共」を学習をした後に選択履修科目である「倫理」、「政治・経済」の学習を行うことになっています。したがって、「公共」と「倫理」の接続を踏まえた学習指導が強く求めらます。また、このことは、「公共」の学習全体を通して「倫理」に関わる内容を通底させることも求められることになります。一方、学習評価では、新たに三つの観点による学習評価を行い、指導要録に記録することになります。従前より「指導と評価の一体化」の重要性が指摘されていましたが、新学習指導要領ではより一層「指導と評価の一体化」を進める必要があります。学習指導要領の実施を控え、上述の内容についてお話しさせていただきます。

 

 

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及団体です。事前申し込みは不要です。

※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい(学生無料)。

※当研究会では、学術講演の実施にあたり上廣倫理財団よりの助成を受けております。

※お問い合わせ先:東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」事務局

東京都立西高校  菅野功治(かんのこうじ)TEL 03-3333-7771   fax 03-3247-1340

                               E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

令和2年度 第1回研究例会のご案内

1.日 時

令和2年11月14日(土)13時20分~17時00分

2.会 場

東京都立西高等学校 視聴覚ホール

〒123-0865 東京都杉並区2-10-16 TEL:03-3914-4211(代表)

(詳細は、同校HP・アクセス)

http://www.nishi-h.metro.tokyo.jp/menu15.html

www.nishi-h.metro.tokyo.jp

3.内 容
12:50~ 受付開始 視聴覚ホール下(1階)

(教員玄関からは入らずに、直接ホール入り口からお入り下さい。

また、各自上履きをご持参ください。)

13:20~14:40 記念講演 「思考力を伸ばす倫理の授業」

        東京大学教育学部附属中等教育学校 副校長 村野 光則 先生

14:45~15:15 教育実践報告会  「公民科で心理学をどう教えているか」

  • 「教育実習で心理学を取り上げて」江東区立第三砂町中学校 教諭 木下 芽 先生
  • 認知心理学・性格・アイデンティティ」都立西高等学校 教諭 菅野 功治 先生
  • 「社会科・公民科の青年期と心理学」都立産業技術高等専門学校 教授 和田 倫明 先生

 15:20~16:50 学術講演 「高校公民科への心理学の本格的導入に向けて」

         十文字学園女子大学 教授 池田 まさみ

 16:50~17:00 事務連絡・閉会

 

■記念講演講師プロフィール■(村野先生)
筑波大学第一学群人文学類哲学専攻宗教学コース卒、同大学教育研究科社会科教育コース修了。新採で都立秋留台高校に着任。授業に障害者を招く取り組みが教育テレビ「あすの福祉」で放映される。その取り組みで読売教育賞受賞。同校に10年間勤務した後、都立立川ろう学校高等部に異動(3年間)。その後、お茶の水女子大学附属高校に14年(うち2年間は大学に出向し、その際に池田まさみ先生に出会う)、東京大学教育学部附属中等教育学校に9年勤務し現在に至る。都倫研では広報部長、事務局長を担当。東京都手話奉仕員。第二種電気工事士

 ■記念講演要旨■(村野先生より)
スマホやPCの普及により、知識を自分の頭の中に覚えておく必要性は低下しています。その一方、現代の倫理的諸課題(生命倫理環境倫理など)のように、多角的な観点から深く考える能力の必要性がこれまで以上に高まっています。学習指導要領でも、知識・理解に加え、(論理的な)思考力、判断力、表現力が重視されるようになりました。倫理はそうした能力を育むのに最も適した科目です。私たち倫理担当教員も、知識・理解中心の授業から、知識・理解を基に、思考力、判断力、表現力を伸ばす授業に重心を移していくべきだと考えています。今回は、公開研究会でのウィトゲンシュタインの授業(録画)をご覧いただいた上で、原典を活用しながら生徒の論理的思考力を伸ばしていく方法について、みな

さんとともに考えていきたいと思います。

■学術講演講師プロフィール■(池田先生)
略歴:2001年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科(博士課程)修了。お茶の水女子大学大学院助手、講師、同大学人間発達教育研究センター准教授を経て、2013年十文字学園女子大学教授(現職)。博士(学術)。研究分野:認知心理学実験心理学・発達教育工学
著書:『知覚・認知心理学』(分担・放送大学出版会、2019)、『心理学の神話をめぐって』(編著・誠信書房、2017)、『視覚実験研究ガイドブック』(分担執筆・朝倉書店、2017)、『心理学事典』(分担・平凡社、2014)、『認知心理学演習 言語と思考』(編著・オーム社、2012)、『認知心理学演習 日常生活と認知行動』(編著・オーム社、2012)、『視覚系による3次元曲面上の対称構造の検出』(風間書房、2003)、他。

■学術講演要旨■(池田先生より)
生徒さんから「心理学とはどのような学問か」と尋ねられたら、私たちは何と答えるでしょうか。同じことを生徒さんに尋ねると、臨床心理やカウンセリングのことを思い浮かべる人が多いようです(間違いではありません)。心理学を学べば「人の心が読める!」と思っている人もいるようです(が、これは間違いです)。心理学は学問の実態と一般のイメージとが大きく乖離していることもあり、心理学関係の学会や心理学科をもつ大学では、心理学を正しく知ってもらうために「高校生のための心理学講座」をここ10年ほど毎年開催しています。その成果は徐々に窺えるようになってきました。
 一方で、公民科という教科において高校生に心理学の何を伝えるかは、重要な課題です。心理学研究は基礎から応用まで多岐にわたっています。研究そのものを伝えるのか、研究で得られた理論や知見を伝えるのか。生徒の進路にも少なからず影響することを考えると、伝えるべき内容は慎重に検討される必要があるでしょう。本講演では、「高校生のための心理学講座」の内容を交えながら、現在「高校公民科への心理学の導入に向けて」大学側で検討されていることをご紹介します。

 

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及団体です。事前申し込みは不要です。
※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい(学生無料)。
※当研究会では、学術講演の実施にあたり上廣倫理財団よりの助成を受けております。
※お問い合わせ先:東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」事務局
東京都立西高校 菅野功治(かんのこうじ)TEL 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
                E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

会費納入ご協力のお願い

都倫研は、個人会員制をとっております。年会費は、2,000円です。

学術講演の講演料、紀要の発行費用、出版事業の継続など、研究会の運営には、会員の皆様からの会費納入のご協力が不可欠となっております。

総会・例会にご出席の折に承っておりますが、本年度は特に総会が開けず、例会や研究協議会もオンライン実施などとなり、会費納入の機会を逸しております。

この状況下で心苦しいところがありますが、ご案内や紀要の送付をさせていただきますので、なにとぞご理解の上ご協力よろしくお願い申し上げます。なお恐縮ですが振込手数料はご負担ください。


      みずほ銀行 東青梅支店 (普)1675084
      東京都高等学校 倫理 現代社会 研究会

 

お問い合わせは、会計(和田 mwada@gakushikai.jp)までお願いします。

令和2年度 都倫研 夏季研究協議会のご案内

1.日 時

令和2年8月15日(土)13:30~16:40 (13:15受付開始) 

2.会 場

オンライン会議(ZOOM利用)を基本とします。

*zoomの利用が難しい方は、以下の会場にお集まりください。

東京都立西高等学校

東京都杉並区宮前4-21-32 1年G組

交通:京王井の頭線久我山駅 徒歩10分

(地図はこちら

www.nishi-h.metro.tokyo.jp

3.内 容

(1)13:30~14:50

「倫理」「現代社会」のための読書会:植村玄輝他編『現代現象学』(新曜社

レポーター

東京都立白鴎高等学校・付属中学校

池田 仁 先生

(レポーターからの案内文はこちら

drive.google.com

 (2)15:00~16:30

授業実践交流会~学びを止めないオンライン教育の事例紹介~

①「青年期」(レポート、映像などの工夫) 

 東京都立町田高校 

 久世 哲也 先生

②「日本国憲法」(授業支援ツールの活用)

 神奈川県私立相洋中学校・高等学校

 矢野 雄大 先生

③「現代の大人とは」(映像、ウェブ課題の工夫)

 東京都立井草高等学校

 杉浦 光紀 先生

④「古代ギリシア思想」(双方向リモートの実践)

 東京都立三鷹中等教育学校

 石浦 昌之 先生

⑤「学ぶ意味の対話」(映像、双方向リモートの実践)

 東京都立駒場高校

 外側 淳久 先生

 ※発表後に質疑応答、実践交流、グループ協議を予定

(資料は当日配布)

  (3)16:30-16:40 事務連絡等 

 

4.オンライン参加の方法

(1)開催の前にZOOMのインストールをお願いします

(2)8月13日(木)までに、下記のフォームから参加の事前登録をしてください。

docs.google.com

8.15【都倫研】夏季研究協議会

※自宅のパソコン等やスマートフォンから上記フォームにアクセスすることができます。

(都立学校のパソコン(TAIMS)からはアクセスできません)

(3)登録していただいたメールアドレスに、ZOOMのミーティングID・PWを連絡いたします。

 

 

5.お問い合せ

事務局 菅野功治(かんのこうじ)

東京都立西高校

tel 03-3333-7771/ fax 03-3247-1340

E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp 

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体ですので、都立高の先生方は「内国研修」でご参加可能です。

(オンライン参加は、コロナ臨時休業中の扱いに準じ、「自宅への出張」としてお届け頂き、半日の振り替えが付きます。)

 

令和元年度 都倫研第三回研究例会

 

1.日 時  令和2年2月18日(火)14時20分~18時00分

2.会 場  東京都立足立新田高等学校 視聴覚教室(3階)
        〒123-0865 東京都足立区新田2-10-16  TEL:03-3914-4211(代表)
        交通 東京メトロ南北線王子神谷」駅下車 徒歩12分
              JR京浜東北線「王子」駅下車 バス・徒歩15分
              (詳細はこちら

3.内 容
  13:50~ 受付開始 視聴覚教室(3階)
  14:20~15:10 公開授業「他者との差異の認識と合意形成について」(予定)(2学年「倫理」)
              東京都立足立新田高等学校 主幹教諭 加藤 隆弘 先生
  15:20~15:30 公開授業についての研究協議
  15:40~17:10 学術講演「人権に息をふきこむ-レヴィナスの責任論を手がかりに」
              國學院大学 准教授 小手川 正二郎 先生
  17:20~17:50 記念講演「『与える人が与えられる』ことの意味 ―都倫研から学んだこと―」
              東京都立小川高等学校長(前都倫研会長) 山本 正 先生
  17:50~18:00 事務連絡・閉会

■公開授業について■(加藤隆弘先生より)
2013年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」最優秀賞「めでたし、めでたし?(僕のお父さんは桃太郎というやつに殺された)」山﨑博司さん(博報堂)を題材に、「他者との考えには差異があり合意形成するためには対話が必要性である」ことを生徒と学ぶ。具体的には前授業で、桃太郎の立場からの物語を視聴し正義者と悪者を考察した。本時では、鬼の子供からの意見を生徒に提示し、正義者と悪者を再び考察していく。そして、立場の違いにより正義が異なることを認識させ、桃太郎と鬼が共存共栄する合意形成には「対話」が必要であることを生徒に気づかせる授業展開を考えている。

■学術講演講師プロフィール■
略歴:2012年 慶應義塾大学大学院文学研究科修了。2014年國學院大學文学部哲学科助教、2016年國學院大學文学部哲学科准教授(現職)。研究分野:現象学・フランス哲学  著作:『甦るレヴィナス――『全体性と無限』読解』(水声社、2015年)、『現実を解きほぐすための哲学』(トランスビュー、2020年3月出版予定)。共著:『フェミニスト現象学への招待』(ナカニシヤ出版、2020年3月出版予定)、New phenomenological Studies in Japan (Springer, 2019), 『続・ハイデガー読本』(法政大学出版局、2016年)、『終わりなきデリダ』等(法政大学出版局、2016年)など。訳書:サロモン・マルカ『評伝レヴィナス――生と痕跡』(共訳、慶應義塾大学出版会、2016年)最近の関心:性差(フェミニズム、男性性)、人種、家族(親子関係、養子縁組、虐待)、責任(日本国内の難民問題)
■学術講演要旨■(小手川先生より)
 人権を尊重するということが他の諸関心や諸利害によって蔑ろにされたり、人権がそもそも西欧中心的な概念だとして批判されたりする現代において、人権が意味をもちうるとしたらいかにしてでしょうか。フランスの哲学者エマニュエル・レヴィナスは、1985年の論考「人間の諸権利と他者の諸権利」(『外の主体』所収)で、こうした問いに取り組もうとしました。彼の主張は、人権が意味をもちうるのは、私たち一人一人が他人と出会う際に感じる責任から出発することによってのみである、というものです。この一見すると素朴に見える考え方は、「他人と出会うこと」に倫理の本質を見てとるレヴィナスの倫理が実践的な場面でいかなる意義をもちうるかを考えるうえでも重要となります。本講演では、日本における難民受け入れという実践的問題を手がかりに、人権が具体的な他人の具体的な訴えにおいて現れ、その訴えに直面して感じられる責任を通してのみ意味と効力をもつことを強調するレヴィナスの議論がいかなる実践的意義をもちうるかについて、皆さんと一緒に議論できたらと考えています。
■記念講演講師プロフィール■
大学卒業後、カトリック系の中高一貫校に4年間勤務。教科書だったコンプリ先生達が書かれた【人間を考える】に導かれて、都倫研の大会に出席する機会を得、その活動のすばらしさに触発されて、公立高校の受験を目指し昭和62年度「倫理」で入都してから都倫研の事務局を務めるようになった。その後、資料集、指導書、授業実践集等の執筆を多く任され、倫理のテーマ的な取り組みに尽力してきた。平成13年から都立代々木高校三部制を皮切りに副校長を9年間、校長は現在の小川高校で10年目(中学校校長3年間を含む)を迎えている。平成19年度より6年間、都倫研副会長、平成26年度より5年間、都倫研の会長を任され、平成28年度には、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「考える道徳への転換に向けたワーキンググループ」の委員を歴任した。
■記念講演要旨■(山本先生より)
 「与える人が与えられる」というボブ・バーグとジョン・デイビット・マンの著書があります。この中に「あなたの本当の価値は、どれだけ多く、受け取る以上のものを与えるかによって決まる」という一節があります。そして、「自分の価値を高めるのは、自分自身でしかない。・・・結局、あなたがどういう人間かが問われてくる」とも述べられています。振りかえってみると都倫研と歩んできた私の足跡は、実は、自分を成長させながら「与えることが出来るものは何か」を探し求める旅でもあった。そして、これからも、都倫研は、この使命を見失わずに、存在意義を持って脈々と生き続けていくのだと実感しています。感謝を込めて、「与える人が与えられる」ことの意味を記念講演を通して考えてゆきたいと思います。

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及団体です。事前申し込みは不要です。
 ※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい(学生無料)。
 ※お問い合わせ先:東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会事務局
           東京都立西高校 菅野功治(かんのこうじ)
           TEL 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
           E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp