都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「公共」研究会の情報をお伝えします。

令和4年度 冬季研究協議会について

都倫研では下記のとおり、令和4年度冬季研究協議会を開催いたします。校務ご多用のところとは存じますが、ぜひご出席下さいますようご案内申し上げます。


1.日 時
令和4年12月26日(月)13:30~16:40

(13:15受付開始)

2.会  場
筑波大学附属駒場中・高等学校 50周年記念会館
〒154-0001 東京都世田谷区池尻4丁目7−1
電話 03-3411-8521

※文京区にある筑波大学附属高校とは別の学校です。
※会場は正門を入って右手方向、淡島通り沿いに建っている会館です。校舎とは独立しています。

〈交通〉

京王井の頭線駒場東大前」駅 西口より徒歩7分
東急田園都市線「池尻大橋」駅 北口より徒歩15分)
渋谷駅から[渋51]東急バス(渋谷-若林折返所)、
[渋54]小田急バス(渋谷-経堂)「駒場」下車 徒歩1分
(詳細は、同校ホームページをご覧ください)

www.komaba-s.tsukuba.ac.jp

3.内 容
13:15~ 50周年記念会館にて受付開始

13:30~14:50 「倫理」「公共」のための読書会
ニーチェ『反時代的考察』第3篇「教育者としてのショーペンハウアー
レポーター    開智日本橋中・高等学校 江藤信暁 先生
(同校哲学対話担当講師、上智大学博士課程)
参考図書    竹内綱史「求道と啓蒙―ニーチェにおける哲学と大学」『哲学と大学』99-119頁、未来社、2009
島健一『ニーチェ岩波書店、1987

15:00~15:45    実践発表(担当:かえつ有明中高三塚先生)
※その他実践を共有して下さる先生は資料配布だけになりますが、30部程度を目安に是非お持ち寄りください。

15:45~16:30    令和7年度共通テスト思考問題「公共」・「倫理」を考える
(担当:都倫研研究部)

16:30~16:45    事務連絡・閉会

※当研究会は、東京都教育委員会によって認定された教育研究普及事業認定団体です。

都立高校の先生方は「内国研修」でのご参加が可能です。

 

レポーターの江藤信暁先生からのコメント
 哲学者F.ニーチェは、今から180年近く前に現在のドイツで生まれました。著作にみられる挑発的な言葉づかいと、いくつもの印象的なエピソードとともに、彼の名前は多くの人に知れわたっています。そんな彼は、若くしてスイス・バーゼル大学に教授職を得たころには、ギムナジウム(大学進学を前提とし、古典語の教育を重視する高校)の教員も務めており、また、教育にまつわるテクストを執筆してもいました。彼の思索の基本的な関心には、人間形成(もしくは、ひとを陶冶すること)があったのです。今回とりあげる『反時代的考察』第三篇「教育者としてのショーペンハウアー」は、彼の他の著作(たとえば、同時期に執筆された『悲劇の誕生』など)に比べると知名度の低い著作ですが、彼の思索における関心を知るうえで重要なテクストです。この著作を中心にして彼の関心を探りつつ、他の著作や彼に影響を与えた哲学者についても触れることで、ともに理解を深め、日々の授業に何らかのかたちで資するものになることを願っています。