都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「公共」研究会の情報をお伝えします。

令和5年度 冬季研究協議会のご案内

 令和5年12月1日

令和5年度 冬季研究協議会のご案内

都倫研では下記のように冬の研究協議会を開催いたします。今回は,「公共」の実践事例発表とともに,新課程「倫理」の心理学分野について,その学習指導に寄与すべく学術講演等を実施することとなりました。学期末でご多用の折りとは存じますが,万障お繰り合わせの上ご参加くださいますようお願い申し上げます。

1.日 時  令和5年12月26日(火) 13時30分~17時05分(13:15より受付)

2.会 場  東京都立井草高等学校 2階 会議室 (地図はこちら

       〒177-0044 東京都練馬区石神井2-2-43   電話 03-3920-0319

           交通  西武新宿線 上石神井駅より 徒歩10分(急行・準急停車)

           上井草駅より  徒歩8分(各駅停車)

              西武バス  石神井公園駅から荻窪駅行 井草高校前下車 徒歩1分

          荻窪駅から石神井公園駅行   同

3.内 容

13:15~ 受付開始 

13:30~14:10 「公共の扉」を生かした授業事例の発表

  事例 ①「AIの進化と職業選択」   東京都立稔ヶ丘高等学校 照井 恒衛 先生

  事例 ②「ワクチンのグローバルな分配に向けた国際協力のあり方とは?」

筑波大学附属駒場中学・高等学校 山本 智也 先生

*『「公共の扉」を生かした13主題の授業事例集』(清水書院)から,授業事例を取り上げて検討します。購入済みの方はご持参下さい。(当日,会場でも販売します)

14:20~15:20   新課程「倫理」心理学分野から考える(報告:都倫研研究部)

15:30~17:00   学術講演「心理学教育への期待—パーソナリティ心理学の観点から—」

早稲田大学 教授 小塩 真司 先生

17:00~17:05   事務連絡・閉会

※当研究会は,東京都教育委員会によって認定された教育研究普及事業認定団体です。

都立高校の先生方は「内国研修」でのご参加が可能です

※当日参加できますが,参加人数の把握のため,12月23日(土)までに,

次のフォームにご入力ください。(https://forms.gle/pQ4gtVKkAjC4o4Ep9

※当研究会は個人会費制です。年会費未納の方は会費1,000円をご用意下さい。

学生,大学院生は,年会費は不要です。

お問い合わせ先:東京都高等学校「倫理」「公共」研究会 事務局

東京都立杉並高等学校  伊藤 昌彦 TEL 03-3391-6530   FAX 03-3398-3767

                             E-mail Masahiko_Itou@education.metro.tokyo.jp

■研究部報告について■(都倫研研究部より)

 新課程「倫理」の教科書をみると,心理学の分野での新出語句が多くなっている。認知心理学や感情心理学など,これまでの発達心理学精神分析,青年期の心理学の内容とは様変わりしている。さらに,各教科書会社により取り上げる内容が異なる。そこで,新旧の教科書すべてについて,その内容(太字語句や取り上げている人物)の比較・分析を試みる。心理学を専門としていない教師が,心理学分野をどのように教えていくことができるかを検討し,授業実践に資する報告を目指す。

(報告者:東京都立西高等学校 菅野功治,東京都立墨田川高等学校 永田えり夏,かえつ有明中学・高等学校 古賀裕也,東京都立六本木高等学校 松島美邦,東京都立井草高等学校 杉浦光紀(敬称略))

■学術講演講師プロフィール■

 小塩真司(おしお・あつし)1972年愛知県生まれ。名古屋大学大学院教育学研究科博士課程後期課程修了。中部大学講師,助教授,准教授を経て,2012年より早稲田大学文学学術院准教授。2014年より同教授。専門はパーソナリティ心理学,発達心理学。著書に『性格とは何か』(中央公論新社),『性格がいい人,悪い人の科学』(日本経済新聞出版社),『Progress & Applicationパーソナリティ心理学』(サイエンス社),『性格を科学する心理学のはなし』(新曜社),『パーソナリティ・知能 キーワード心理学11』(新曜社,共著),『非認知能力:概念・測定と教育の可能性』(北大路書房,編著)など。

■学術講演要旨■(小塩真司先生より)

 新課程の高校倫理のなかで,心理学が大きく取り上げられることになりました。心理学は日常の我々の生活の中でのふるまいについて多くの洞察を与えてくれる学問であるとともに,一般的に文系の学問でありつつも,科学的な研究手法を組み合わせた方法論を持つ学問でもあります。心理学の研究領域は多岐にわたります。その中でも,すべての人間において一般的な法則を導き出そうとする研究領域と,個々人の差や違いに焦点を当てた研究領域があります。ただし,個々人の差に焦点を当てたとしても,その差を導く背景には一般法則が介在しています。今回は特に,個々人の差について検討するパーソナリティ心理学を中心として,研究の概説や高校で学んでほしいことなどについて考えていきたいと思います。

『性格とは何か』(中央公論新社),『非認知能力:概念・測定と教育の可能性』(北大路書房,編著)をお手にとっていただけると参考になるかと思います。

 

※研究会の活動については都倫研ホームページ http://www.torinken.org/

ならびに,都倫研ブログ https://torinken.hatenablog.com/ をご覧下さい。