都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会の情報をお伝えします。

令和元年度 第二回研究例会

1.日 時  令和元年11月19日(火)14時10分~17時50分

2.会 場  東京都立駒場高等学校
          〒153-0044 東京都目黒区大橋二丁目18番1号
          交通 京王井の頭線駒場東大前より徒歩7分 
              東急田園都市線池尻大橋駅より徒歩7分 
              渋谷より東急バス51「松見坂上」下車0分
            (詳細は、同校HP・アクセス→こちら

3.内 容
        14:10~15:00 公開授業「合意形成のあり方を考える」(本館5F・1年7ホーム)
                  東京都立駒場高等学校 主任教諭 外側 淳久 先生
        15:15~15:45 授業についての研究協議
        16:00~17:30 学術講演 「ハーバーマスにおける公共と民主主義」
                早稲田大学 政治経済学術院 教授 齋藤 純一 先生
        17:40~17:50 事務連絡・閉会

4.年会費 2,000円(当日受付)
      ※当研究会は個人会員制です。ご参加には会費を納入いただいております。

5.お問い合せ   事務局  菅野 功治(かんの こうじ)
         東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
            E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
      ※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体です。
      ※事前申し込みは不要です。
      ※お問い合わせは上記事務局までメールでお願いします。

■公開授業について■(外側淳久先生より)
 現代の政治思想として、ハーバーマスらを取り上げ、合意形成のあり方を考察する。令和4(2022)年度から始まる新科目「公共」の意義と性格を確認し、実践をしていきたいと考えている。具体的には、前時までに、近現代の政治哲学を通史的に確認し、国家のあり方、そしてそこに暮らす人間の在り方を探求していく。その上で、本時においては、そうした先哲の思想から、社会的な諸課題を追究・解決する学習過程を授業内に設け、「対話」を通じて学びを深めていきたい。
■講師プロフィール■
略歴:1989年 早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学、同年 横浜国立大学経済学部助教授、1994-95年プリンストン大学客員研究員、2000年 横浜国立大学教授、2004年 早稲田大学政治経済学術院教授(現職)。研究分野: 政治理論・公共哲学。著作:『公共性』岩波書店、2000年、『自由』岩波書店、2004年、『政治と複数性――民主的な公共性にむけて』、2008年、『不平等を考える――政治理論入門』ちくま新書、2018年など。翻訳: ジョン・ロールズ『政治哲学史講義』岩波書店、2010年ほか。
■講演要旨■(齋藤純一先生より)
ハーバーマスにおける公共と民主主義」
ハーバーマスは「理由」を交換・検討するコミュニーケーション、民主的な意思形成を重視します。理性は、主観的なものではなく、間主観的なものであると考えるからです。また、理由の検討を蔑ろにするような意思形成、現在の多数意志だけを重視するような民主主義は危ういと考えるからです。ハーバーマスは、民主的な意思形成がポピュリズムに転化しないようにするためには、意思形成(willing)は理由の検討(reasoning)によって媒介されている必要がある、と見ます。それでは、そのような理由の交換・検討(討議)はどのようなかたちでなされうるでしょうか。この講演では、『公共性の構造転換』から『事実性と妥当』を経てその後の著作に至るハーバーマスの議論を適宜参照しながら、主に多元性の条件のもとでの民主的な意思形成について考えてみたいと思います。民主主義への支持や愛着が自明なものではなくなってきているいま、民主主義はそもそもなぜ正当化されうるのか、そしてどのような民主主義を擁護すべきなのかについて議論できれば幸いです。