令和2年度 第2回研究例会のご案内
2都倫研第4号
令和3年2月17日
公民科教諭(全・定)殿
地理・歴史科教諭(全・定)殿
東京都高等学校公民科 「倫理」「現代社会」研究会
会長 山本 勇 (東京都立町田総合高等学校長)
令和2年度 第2回研究例会のご案内
厳冬の候、先生方には益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃より当研究会の活動のために格別のご支援とご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、都倫研では下記のように第2回研究例会を開催いたします。現時点で緊急事態宣言が解除されておりませんので、基本的にはzoomを利用したリモート開催とします。内容としては、「コロナ」を扱った授業実践報告や学術講演会を予定しています。万障お繰り合わせの上ご参加くださいますようお願い申し上げます。
記
1.日 時 令和3年3月13日(土)13時20分~17時00分
2.会 場 オンライン会議(ZOOM利用)を基本とします。
*zoomの利用が難しい方は、以下の会場にお集まりください。
東京都立西高等学校 東京都杉並区宮前4-21-32 1年G組
3.内容
13:20~14:40 録画による公開授業及び研究協議
「新科目「公共」を意識した授業「政治・経済」の最終回」
千葉県立東葛飾中学校・高等学校 教諭 内久根 直樹 先生
*レジュメはこちら→ http://michi-aki.sakura.ne.jp/torinken/uchikune0313.pdf
14:45~15:15 教育実践報告会
「ミネルヴァのふくろうが飛び立つ前に~オンライン哲学カフェの実践を通して~」
中央大学附属中学・高等学校 川北 慧 先生
「コロナに関わる誹謗・中傷問題について」
東京都立雪谷高等学校 教諭 百瀬 雅治 先生
15:20~16:50 学術講演
「普遍的連帯への歩みはどうして生じないのか」
社会学者 大澤 真幸 先生
16:50~17:00 事務連絡・閉会
4.オンライン参加の方法(開催の前にZOOMのインストールをお願いします)
3月10日(水)までに、QRコードから参加の事前登録をしてください。(Googleフォーム)
登録していただいたメールアドレスに、ZOOMのミーティングID・PWを連絡いたします。
自宅のパソコン等を利用して、こちらのURLから事前登録することもできます。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSejyuLBAKqB7xLDXDDVkcpce8UdP1Q5giz48fw3XVY_CxGwsA/viewform
(都立学校のパソコン(TAIMS等)からはアクセスできません)
5.お問い合せ 事務局 菅野功治(かんのこうじ)
東京都立西高校 tel 03-3333-7771 fax 03-3247-1340
E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp
※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体ですので、都立高の先生方は「内国研修」でご参加可能です。(オンライン参加は、「自宅から自宅への移動」としてお届け頂き、半日の振り替えが付きます。)
■録画による公開授業要旨■(内久根先生より)
第3学年の必修科目「政治・経済」(320名)の授業の最終回。政治や経済に関することは「わからないなら語るな」と言われることがある。果たして、語ることができないことには沈黙をしなくてはいけないのだろうか。否。そうではなく、関心をもつ機会を与え、わかろうとするモチベーションを高めさせ、世界の理解のための言葉を提供することこそが授業実施者には求められているのではないだろうか。生徒を政治や経済から撤退(withdraw)させるのではなく、生徒に未来をともに描く(draw with)存在になってもらうことを意図に授業を構築することは「公共」にもつながるだろう。未来を語る最終回から、これからの授業について参加者とともに描きたい。
■学術講演講師プロフィール■(大澤先生)
社会学者。1958年、長野県松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科卒。社会学博士。千葉大学助教授、京都大学大学院教授等を歴任。著書に、『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞)、『自由という牢獄』(河合隼雄学芸賞)、『〈世界史〉の哲学』等。個人思想誌『Thinking「O」』主宰。
■学術講演要旨■(大澤先生より)
コロナ禍は世界中の人々に、国民や国家の境界線をこえた普遍的な連帯、人類レベルの連帯が必要だということを教えた。誰もが、人類が生き延び、今後も繁栄し続けるには、やがては国民国家を超えた世界共和国のようなものが建設しなくてはならない、ということを理解した。にもかかわらず、実際に、現在起きていることは、こうした理解とは真逆のことである。国民国家のエゴイズムの強化や階級的な格差の拡大。どうして、誰もが理解していることとは正反対のことが起きてしまうのか。その根本的な原因はどこにあるのかを考える。