都倫研からのおしらせ

東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」研究会の情報をお伝えします。

令和3年度 第3回研究例会に関して(2/25更新)

都倫研では下記のように第3回研究例会を開催いたします。

現時点では、まん延防止等重点措置が解除されておりませんが、席の確保・消毒等の十分なコロナ対策を施しながら、対面での開催としました。

内容としては、「哲学対話」を扱った授業実践報告、記念講演やケアの倫理に関する学術講演会を予定しています。

万障お繰り合わせの上ご参加くださいますようお願い申し上げます。

 

1.日 時  

令和4年3月19日(土)13時20分~17時20分 (13:00より受付)

 

2.会 場  

東京都立杉並高等学校 講義室E(社会科講義室)

東京都杉並区成田西4-15-15

交通:東京メトロ丸の内線  南阿佐ヶ谷駅から徒歩7分

JR中央線 阿佐ヶ谷駅から徒歩15分


3.内 容

13:20~14:40 

録画による公開授業及び研究協議・研究報告
「哲学に関わる関わる対話的な手法」を取り入れた公共の授業 ~哲学対話と教科の学習は両立しうるのか、成果と課題~

埼玉大学大学院教育学研究科

豊岡 寛行 先生(埼玉県立八潮南高校教諭)

 

14:50~15:40 

記念講演「未来をみつめる公民科教育とキャリア教育」

東京都立青梅総合高等学校 主幹教諭 本間 恒男 先生

 

15:50~17:20

学術講演「成熟した共感と感情主義的な徳倫理学の展開」

東京大学死生学・応用倫理センター上廣講座特任准教授 早川 正祐 先生

 

17:20~17:25 事務連絡・閉会

 

4.お問い合せ
東京都高等学校公民科「倫理」「現代社会」事務局事務局

菅野功治(かんのこうじ)

東京都立西高校   tel 03-3333-7771   fax 03-3247-1340

E-mail Kouji_Kanno@education.metro.tokyo.jp

 

※当研究会は東京都教育委員会が認定した教育研究普及事業認定団体ですので、都立学校の先生方は「内国研修」でご参加可能です(半日の振り替えが付きます)。
※事前申し込みは不要です。当研究会は個人会費制となっておりますので、年会費未納の方は会費2,000円をご用意下さい(学生・院生無料)。

 

■録画による公開授業要旨■(豊岡先生より)
今年度、教職大学院派遣研修を通じて、「哲学に関わる対話的な手法」に基づく授業を研究してきました。新指導要領は倫理に取り入れることを求めていますが、今回は公共のAを想定してこの手法を授業実践しました。倫理が選択科目に「降格させられた」今、公共において倫理や哲学することの面白さを体験させることは、私たちの課題だと思います。哲学対話は、その可能性を感じさせる活動と考えます。他方、指導要領には「哲学対話」という言葉は一言もありません。また、授業に取り入れる以上、見方・考え方の涵養に資する活動でなければなりません。公民科、公共において「哲学に関わる対話的な手法」を取り入れる意義、有効性、方法、教師の振舞いなどの議論の題材となれば幸いです。

 

■学術講演講師プロフィール■  早川 正祐(はやかわ せいすけ)先生
 1979年生まれ。三重県立看護大学准教授を経て東京大学死生学・応用倫理センター上廣講座特任准教授(文学博士)。専門は哲学・倫理学・臨床死生学。主論文に‘The Virtue of Receptivity and Practical Rationality’ (in Moral and Intellectual Virtues in Western and Chinese Philosophy: The Turn toward Virtue, eds. C. Mi, M. Slote, and E. Sosa, Routledge, 2016) および ‘Illness Narratives and Epistemic Injustice: Toward Extended Empathic Knowledge’ (in Knowers and Knowledge in East-West Philosophy: Epistemology Extended, ed. K. Lai, Palgrave Macmillan, 2022)。

 

■学術講演要旨■(早川先生より)
 米国の哲学者マイケル・スロート(1941年~)は、キャロル・ギリガンやネル・ノディングズが提唱した「ケアの倫理」の知見を積極的に取り入れることで、「感情主義的な徳倫理学」(sentimentalist virtue ethics)という徳倫理学の新機軸を打ち出した。むろん感情主義と言っても、それは、理性(または知性)の働きを軽視する浅薄な感情主義ではなく、理性の働きをも取り込んだ懐の深い感情主義である。私自身の哲学的考察もスロートから大きな影響を受けてきた。そこで本講演では、まずはスロートが依拠する「ケアの倫理」の基本的発想や、感情主義的徳倫理学における中心的徳である「成熟した共感」の特徴について説明する。そのうえで、スロートの方向性を継承しつつも、「成熟した共感」をどのように捉える

 

※当研究会では、学術講演の実施にあたり上廣倫理財団よりの助成を受けております。